ようやく肩の荷が降りた気がします。
他人から見たら大した事でもないが、自分の中ではけっこう大きなステップアップができたと思います。
たかがフルマラソンを走っただけ。といえばそれまでだが、
中途半端な気持ちじゃなく、
35歳で真剣にマラソン練習し、心折れずに取り組めた事がほんとに喜ばしいし、それに伴いタイムもそれなりについてきたし、やってきた成果が出たのではないだろうか。
これこそ本当に【自己肯定感】が上がったといえる。
怪我もあったり、調子を崩して最後は練習もまともに出来なかったので、悔しい部分は沢山出てくるし、言い訳もいくらでも言える。
ただ、
どんな状態だったにせよ
歩かず、諦めず、走りきった事が何より嬉しかった。
諦めようと思えば3キロで諦めてもおかしくない程、膝は痛かったし、
まさに自分との戦いだった。
何回も安西先生が頭をよぎる。
フルマラソンの前に映画を見といて良かった。
12キロ地点の看板が見えた時には右膝痛のピーク。
今回はDNFかぁ、、、としょっちゅう頭をよぎる。
ただここまで頑張って走ってきた事を考えると最低でもハーフまではこのペースを維持したいし、
ランナーズアイで、わざわざ見てくれている人がいるのに、早々に諦めるのもかっこ悪いなと、、、
それを糧に足を止めなかった。
呼吸と心拍はまだ余裕がある。
アドレナリンと大観衆の応援なのか、不思議と走れる。
一人での練習なら完全にストップしている。
痛いはずなのに、淡々と20キロを超えて、あっという間にハーフを超える。
まさかここまで走れるとも思っていなかった。
しかし、この時点で一月に走った30kレースを思い返すと、余裕度は全然違う。
明らかに余裕がない。
再び、いけるのか?
と頭をよぎると脚が痛みだすし、痛い事を実感し、心が簡単にボキッと折れそうになる。
歩いている人もたくさん出てきて、
それを見ると歩いてしまいたくなる。
ただここまできたらペースは落ちてもあと半分と頭を切り替え走り続ける。
この精神的な戦いが、淡々と進み続けるフルマラソンでは鍵となる。
いよいよ右足をかばっていた左足も上から下まで痛くなる。
股関節、ふくらはぎ、ふともも、臀部、いろんなところに痛みを感じる。
これは一ヵ月まともに走れなかった事による明らかな筋力不足。
ただ気づけば30キロを過ぎている。
そしてマラソンはここからだと言いきかせる。
周りを見るとあちこちでペースダウンや足攣り、呼吸が乱れ苦しんでる顔、身体中に不具合がおきてる人が沢山いる。
自分は脚が痛いだけ。
ちょっとくらいならまだペースを上げられる。
こんな事を思い、他の人よりマシだと思う事にして、まだギリギリの精神力で頑張れた。
ただここからの1キロは長い長い。
ペースは落としたくないのだが、大阪マラソン最大の壁である、30キロからのアップダウンが繰り広げられる。
まさに地獄。
平坦でも進まない足を無理矢理引き上げる地獄。
おまけに風もけっこう吹いて寒い。
ただここで諦める訳にはいかないと強い気持ちを持ち続ける。
なんとか周りよりはペースを上げられる。
そんな事を頭に巡らせ、
【第ゼロ感】を頭に流し、まだ頑張れると気持ちを奮い立たせる。
35キロまできた。
とにかく脚がナマリ状態。
登山靴でも履いてるかのような重さ。
あと7キロの絶望感。
これまで走ってきた35キロより、これからやってくる7キロの絶望感のほうがきつく感じる。
しかしあと7キロと何回も言いきかせ、
自分と戦う。
なんとか、なんとか40キロをこえた。
感動じゃなくて、しんどすぎて泣きそう。
そしてギリギリの脚と精神て41キロこえて、
残り1キロちょっと。
皆んなここから限界の脚と精神をひきずり、進む。
ようやくフィニッシュゲートが見えた瞬間、最後の一滴を振り絞りダッシュ。
のつもりだが、普段のジョグより遅い。
これぞ限界。
全てを出し切ってフィニッシュ!
達成感と自分に勝った感がすごい。
大袈裟だがこれまでの人生の中でも格別な思い出となった。
結果は3:15:58
あとから確認すると思った程の落ち込みはなく、緩やかに34キロくらいからペースダウン。
登り坂区間以外は結果的に4分台はキープできていた。
距離を踏む練習ができてない割にはスタミナが維持できていた事にびっくりした。
35キロくらいからはペースもまともに見てなかったので、キロ何分で進んでるのか分からなかった。
ゴール直後はほんとにタイムなんてどうでもよくて、一歩も止まらず走りきった喜びに浸っていた。
そして余韻にひたりながら脚をひきずりながら家路についたのである。
来年もマラソンに絶対出たいと思えた【大阪マラソン2023】だった。
次はサブ3.10くらい出せたら良いなあ
あわよくばサブ3。
今回の全力を出しきれたフルマラソンで、今後の練習プランや、何が足りないか明確になったので、
また自分の為にも書き残したいと思う。